ヨガセラピーのコンサルテーションと心理学におけるカウンセリングの違いについて考察してみました。
私個人としてはカウンセリングのゴールはメタ認知にあると考えていて、それはWikipediaによると「もうひとりの自分」として自分の思考や行動そのものを認識することだそうです。
一方で、ヨーガ学派としての目線が以下となります。
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思考を含めた知覚器官であるマインドは、生きている以上汚れるという前提があります。
だから私たちが考えることは、残念ながら本質(正しいこと)になかなか到達できません。
さらにマインドは思考以外にも気分や感情も司り、人生において様々な経験をするための道具の一つでもあります。
この道具が汚れたままだと思考はますます凝り固まったものになり、気分や感情はぶれやすくなります。
こうしたマインドに振り回された状態では、ますます本質を知覚することが難しくなりメタ認知どころではありません。
ではマインドという道具をメンテナンスするためには、どうしたらいいのでしょう?
それがマインドフル実践で、一つのことに集中するということになります。
ですので昨今のメンタルヘルス分野でも、マインドフルネスが大きな要素になっているわけですね。
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ヨーガ学派は6学派あるインド哲学の中で、マインドを取り扱う哲学に基づく実践を提供する学派です。
どんな手段を使ってマインドフル実践してもらうのかを決定するまでに
- Heyam/症状の特定と認識
- Hetu/症状の原因を発見して理解する
- Hanam/目標を設定し、何を扱うかについての優先順位を決定する
- Upayam/そのために何をどう適応するのか
という流れがあります。
こうして決定した内容を毎日実践していただくうちにマインドの汚れがクリアになり、思考を含めた知覚器官という道具がメンテナンスされるんです。
自分の問題の原因に向き合って思考するというメタ認知をベースとした心理学と、マインドという道具をメンテナンスすることで自ずとものごとの本質に近づきながら理解していくというヨーガ学派の哲学との違いをご理解いただけたでしょうか。
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そしてもう一つ、ヨガセラピーの大きな意義がエンパワーメントです。
それは潜在能力を引き出すことを意味します。
そのためには自信が必要です。
それも根拠のない自信や外側由来の自信ではなく、自分の内側にある潜在力を理解することを自信だと捉えています。
マインドフル実践で道具が成長になるほどに自信が確固としたものとなり、なりたい自分やありたい状況に近づいていくのです。
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